2018年度の縄文アート −縄文と今をArtでつなぐ体験授業『縄文国の国旗をつくろう!』
■開催日と場所/7月28日(土) 尖石縄文考古館
■授業内容/今年は、土器・土偶に施された「文様」に着目。午前は「鑑賞のコツ」「土器・土偶のみかたと文様について」、
午後はワークショップ「縄文国の国旗をつくろう!」を実施しました。
■参加者/28名(小学生11名、中学生6名、大学生1名、保護者3名、教職員7名)
○「鑑賞のコツ」
講師/康耀堂美術館学芸員 梅木友香さん
梅木さんは参加者と対話をしながら、みんなで作品を鑑賞するときの4つのコツ(みる、考える、話す、聴く)を教えて
くれました。4つのコツを活かして作品をみてみると、みんながどんな感想を持ったのか?どんなことに気付いたのか?
を知ることができ、一人で鑑賞したときには気付けなかったことに気付きます。また、作品に対する情報量も増えていく
ので、より深く作品をみることができるようになり、鑑賞することが楽しくなります。
ぜひ、みなさんも4つのコツを活かして、ご家族やご友人などと一緒に作品鑑賞をしてみてくださいね!
○「土器・土偶のみかたと文様について」
講師/尖石縄文考古館 守矢昌文館長
守矢館長は、今年もホンモノの土器を用意してくださっていました。毎年とても貴重な体験をさせていただいていますが、
指輪や腕時計など装飾品は外すこと、手で優しく包み込むように持つなど、作品を傷つけないための取り扱い方法や、
文様には地域特有の模様があること、デザインにはパターンがあることなどについて詳しく教えてもらい、参加者は3つ
のグループに分かれて鑑賞・観察をしました。
参加者が鑑賞・観察している間、守矢館長は側で優しい表情で見守ってくれていました。
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梅木さんと守矢館長のレクチャーが終わると、展示作品の鑑賞→各自お気に入りの文様を探す→3つのグループに分かれて
相互紹介→各グループで展示作品の再鑑賞。このとき、守矢館長から「色彩にも目を向けてみると面白いんだよ」と、午後
のワークショップにもつながるアドバイスをいただいたので、参加者はワークショップで「どんな旗をつくろうかな・・・」と
イメージを膨らませていました。
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午前中の授業はここまで。
昼食が終わると、午後の授業がはじまりました。
○ワークショップ「縄文国の国旗をつくろう!」
講師/京都造形芸術大学 美術工芸学科 河野愛先生
アシスタント/京都造形芸術大学 美術工芸学科 4年生 井上さんと平田さん
「文様」には、縄文人の思いや願い・祈りが込められているかもしれません。
それらの「文様」を鑑賞・観察し、繰り返し描き、縄文の国に国旗があったならば、どんな「文様」がはためいていたか?
参加者一人ひとりが縄文人から「文様」を通してメッセージを受け取り、『縄文国の国旗』を制作しました。
河野先生やアシスタントの井上さんと平田さんが準備してくれた、縄文の色をイメージした4色の顔料(弁柄、胡粉、松煙、
黄土)と当日のお昼休みに参加者が各自で拾い集めた葉っぱ、枝や木の実、石などを使って、帆布に思い思いの文様を施して
いきました。
文様を施す道具のことを「施文原体(せもんげんたい)」と言うそうです。このワークショップで使った葉っぱ、枝や木の実、
石などは、まさに「施文原体(せもんげんたい)」。縄文に関する新しい知識が一つ増えました!
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○「過去の縄文アートについて」
昨年の授業風景はこちらでご覧いただけます。 ⇒ 『2017年度 縄文アート体験授業』
○「縄文アート作品展について」 ※本展は終了しました。
縄文アートの授業で制作した作品は、8/1(水)〜8/16(木)まで康耀堂美術館の回廊Aで展示を行っています。
本作品展は無料でご覧いただけますので、是非ご家族やご友人と一緒にご来館ください。
※Summer Exhibition 2018『Colorful』をご覧いただく場合は、入館料が必要です。
なお、康耀堂美術館での展示終了後は、茅野市公民館にて展示を行います。日程は、9/8(土)〜9/17(月・祝)です。
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○「次年度の体験授業開催について」
体験授業は、来年も開催する予定です。
茅野市教育委員会、茅野市中央公民館、尖石縄文考古館との連携を深め、参加者のみなさんと一緒に、楽しみながら
学べる授業を企画していきたいと思っています。授業の様子は、当館ホームページやブログでもお知らせします。
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